2022.09.01
with a camera in Tanagura Town 2-2
「ぶらカメ」棚倉町篇2巡目その2です。
2巡目その1「嘗ての“カフェ”は、花に隠れて意外なものが⁉ & 町のタクシー会社で素敵な出会いのきっかけを…」は、こちらをクリック。
2巡目その1「嘗ての“カフェ”は、花に隠れて意外なものが⁉ & 町のタクシー会社で素敵な出会いのきっかけを…」は、こちらをクリック。
更に通りを歩いていると、町の時計店があります。最近、個人の時計店って少なくなってきました。
話はそれますが、我々アナウンサーの仕事の「七つ道具」の一つがストップウォッチです。その電池が無くなると、私は会社から歩いて5分程の時計店を利用していたのですが、数年前に店をたたまれました。
或るショッピングセンター系の時計店で電池交換が出来ないと言われた事もあり、いまは別の個人経営の時計店を利用しています。仕事が早くて正確、助かっています。
話はそれますが、我々アナウンサーの仕事の「七つ道具」の一つがストップウォッチです。その電池が無くなると、私は会社から歩いて5分程の時計店を利用していたのですが、数年前に店をたたまれました。
或るショッピングセンター系の時計店で電池交換が出来ないと言われた事もあり、いまは別の個人経営の時計店を利用しています。仕事が早くて正確、助かっています。
最近は少なくなってきた、個人経営の時計店。 |
結構広い店内には、時計・眼鏡・アクセサリー(2階は音楽教室)が…。 |
話を戻して中に入ってみると、結構店内は広く、時計や眼鏡、アクセサリーを扱うほか、2階は音楽教室になっています。
ご主人は四代目。
「もう100年以上になりますかね。」
店内を見渡すと、ずいぶん色々な時計が飾ってあります。
ご主人は四代目。
「もう100年以上になりますかね。」
店内を見渡すと、ずいぶん色々な時計が飾ってあります。
四代目のご主人。 |
入口脇には、私の幼少期に見た事のある時計も…。 |
トランプカードが文字盤になっている時計や、十二支で知らせる時計、
文字盤がトランプに…(ピントが甘い!) |
ざっくりとした時刻が十二支で分かる時計も…。 |
そして店の奥には、明らかに年代物の柱時計が。
「これは100年以上前のものですね。大体、時計を買い替える時などに、お客様が不要になった時計をこちらで引き取って、飾っています。」
細部の装飾が見事が見事です。
「これは100年以上前のものですね。大体、時計を買い替える時などに、お客様が不要になった時計をこちらで引き取って、飾っています。」
細部の装飾が見事が見事です。
年代物の柱時計が…。よく見ると、時計の周囲の装飾が素晴らしい。 |
文字盤を囲む部分も、手彫りらしい。 |
「この頃は、時計が店にたくさん出回っていた時ではなく、家にある時計を直しながら使っていた時代の物です。時計店は修理するのが主な仕事だったんです。」
これは動くのでしょうか?
「古いのでどうしても時刻がずれるので、今は動かしていません。ただどなたかに譲る等する時は、きちんとオーバーホールして直せます。」
すると四代目のご主人、
「まだ奥にもあるんです。」
そこには、更に柱時計や明らかにこちらも年代物の皿や旅行鞄←漢字で表記した方が似合いそうでしょ?
これは動くのでしょうか?
「古いのでどうしても時刻がずれるので、今は動かしていません。ただどなたかに譲る等する時は、きちんとオーバーホールして直せます。」
すると四代目のご主人、
「まだ奥にもあるんです。」
そこには、更に柱時計や明らかにこちらも年代物の皿や旅行鞄←漢字で表記した方が似合いそうでしょ?
振り子の収まった外側も、柱状の装飾が施されている。 |
別の柱時計も年代物。昔は1個の柱時計が家中に時を告げていた。 |
そしてお客から見えない側にも年代物の時計が掛けてあります。中の仕掛けの一部がわざと見えるようになっているスケルトン(今はクリアって言うんですかね)タイプや、
こちらは店内からは見えない場所。まだまだ柱時計があった。 |
一部内部の機械が見えるものや… |
「これは秒針ですかね。」
古い柱時計では珍しいものもありました。
「三代目の父が好きで、よく集めているんです。古い家を建て替えたり、蔵の中から出てきたりしたものを頂いたりしていたようです。」
その三代目が実際に使っていたというのが、一だまが5つある算盤です。
古い柱時計では珍しいものもありました。
「三代目の父が好きで、よく集めているんです。古い家を建て替えたり、蔵の中から出てきたりしたものを頂いたりしていたようです。」
その三代目が実際に使っていたというのが、一だまが5つある算盤です。
秒針(らしきもの)がついた柱時計も。 |
こちらは一だまが5つある算盤。 |
更に店内には、携帯できる昔の時計もケースに飾られています。中を覗いてみると、古い腕時計や、
こちらは売り物ではない、古い時計(とその部品)が…。 |
腕時計や懐中時計がずらり。 |
懐中時計や文字盤等のパーツも残っています。
「中の部品が細かくて、今の技術で直せるかどうか…。」
「中の部品が細かくて、今の技術で直せるかどうか…。」
時計がお洒落なアイテムだった事も分かる。 |
文字盤の部品も…。昭和の人々の足跡を感じる品々。 |
また懐かしのカメラ(ムービーも含めて)もずらり。
「眼鏡を直すなど待ち時間のあるお客さんは、出来上がるまでにご覧になる方が多いですね。」
「眼鏡を直すなど待ち時間のあるお客さんは、出来上がるまでにご覧になる方が多いですね。」
フィルムで撮影していた頃のカメラも…。ピントなども自分で合わせた。 |
ムービーも。昔は写真もスライドにして、襖に大写しにして家内上映会もやったものだ。 |
説明する四代目の後ろには、懐かしい扇風機が。
「これはうちの蔵にあったものです。」
シンプルで余計なものがなく、これぞ機能美を備えた扇風機です。
「これはうちの蔵にあったものです。」
シンプルで余計なものがなく、これぞ機能美を備えた扇風機です。
ケースの後ろ(奥)には、蔵にあった扇風機も…。 |
シンプルなデザインも、機能美として美しい。 |
店内には、明治34(1901)年に使われていた箪笥も。
「あ、これはもう商売道具入れとして、使っています。」
昔ながらの御付き合いの中で引き取った品々が、同時に時計店の歴史の長さと顧客からの信頼を表しています。このまま古物商の資格を取ったら、副業も出来そうな感じです。
ディレクターが尋ねます。
「絵画も多いんですね。」
「あ、これはもう商売道具入れとして、使っています。」
昔ながらの御付き合いの中で引き取った品々が、同時に時計店の歴史の長さと顧客からの信頼を表しています。このまま古物商の資格を取ったら、副業も出来そうな感じです。
ディレクターが尋ねます。
「絵画も多いんですね。」
明治34年の箪笥。店内で現役で活躍中。 |
壁には時計のほか、絵画も飾られている。 |
これも三代目の趣味だとか。会津出身の画家、斎藤清の作品なども並んでいます。
齋藤清に関する過去のブログ(柳津町にあるアトリエについて等)は、こちらをクリック。
するとたまたま三代目が、忙しい中自宅に戻っていらっしゃいました。
齋藤清に関する過去のブログ(柳津町にあるアトリエについて等)は、こちらをクリック。
するとたまたま三代目が、忙しい中自宅に戻っていらっしゃいました。
斎藤清の作品も…。 |
このさり気なさが、お洒落。 |
「時計などの修理で色々出向く内に、自然と好きになりました。あ、二代目も好きだったんです。」
代々、審美眼をお持ちなのかも知れません。
さて4代目は、個人商店同士がタッグをくんで、ネットでも新たな商品開発に取り組んでいるのだとか。
代々、審美眼をお持ちなのかも知れません。
さて4代目は、個人商店同士がタッグをくんで、ネットでも新たな商品開発に取り組んでいるのだとか。
本格的な蒐集・展示は、三代目の楽しみ。 |
四代目は、令和らしい挑戦に。 |
「地元の方のためは当然として、それ以外でも何かやっていかないと…という話から個人商店がネットで商品を展開するグループを作りまして。」
そのグループ「奥州棚倉商店」の会長をしているのが四代目です。いま四代目が取り組んでいるのが、
そのグループ「奥州棚倉商店」の会長をしているのが四代目です。いま四代目が取り組んでいるのが、
四代目が新たにネット販売用に開発した、腕時計のベルト。 |
表面の素材は、会津木綿。福島らしい。 |
「呉服店とタッグを組んで、腕時計のベルトに会津木綿を使ってはどうかと提案しています。」
ベースとなる腕時計のベルトに、会津木綿を縫い付けたもの。福島ならではの一品ですし、会津木綿は肌触りも吸湿性も良いですから、汗をかいても吸い取ってくれそうです。
今後どういう発展をするのか、楽しみ。底力を見せてくれそうです。
ベースとなる腕時計のベルトに、会津木綿を縫い付けたもの。福島ならではの一品ですし、会津木綿は肌触りも吸湿性も良いですから、汗をかいても吸い取ってくれそうです。
今後どういう発展をするのか、楽しみ。底力を見せてくれそうです。
時計につけるとこんな感じ。時計にも会津木綿がマッチしている。 |
会津木綿も複数の種類から選べるそう。 |
何だか博物館か美術館の企画展にお邪魔したようなお店でした。そしてお話を聞く間にもお客さんが訪れ、眼鏡を直したり時計の電池を交換したり…。老舗時計店は、細かく正確な技術が求められる仕事をこなしていました。(つづく)
時計店はまるで、20世紀の博物館のよう。 |
待ち時間が苦にならない時計店だった。 |
このあと、タクシー会社を経営する女性から勧められた棚倉町のお勧めの一つ、山本不動尊へ。そこに別の市町村から来たご家族が。その理由は?
その3「岩場に造られた奥の院 & ほっこり優しいご家族との出会い」は、こちらをクリック。
その3「岩場に造られた奥の院 & ほっこり優しいご家族との出会い」は、こちらをクリック。
奥に、山本不動尊の奥の院に通じる石段が…。 |
ほっこり、或るご家族との出会いとは? |
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