2022.03.13
bath additives to enjoy and know about hot springs in Fukushima 1
きょうの『ゴジてれ×Sun!』では、二本松市は岳温泉の湯守(ゆもり)の話題に続いて、岳温泉の湯にそっくりな入浴剤を開発した方の話題をお送りしました。元は『ゴジてれChu!』木曜恒例のコーナーの一つ(私が隔週担当している「ぶらカメ」もそうですが)、ミヤギテレビの『OH!バンデス』と結ぶ「バンデス×Chu!」のコーナーで紹介した話題でもありましたが、今回『ゴジてれ×Sun!』で再度放送されました。今回私がリポーターを担当してまいりましたので、その取材&こぼれ話をご紹介させて下さい。
福島の温泉を再現!?現在、入浴剤は9種類ある。 |
ここでは二本松岳温泉を再現した入浴剤をメーンにご紹介。 |
その再現入浴剤を企画・開発をした方が、福島県の名湯の一つ、二本松市の岳(だけ)温泉のお土産品店「佐藤物産館」の御主人、佐藤善彦さん。開発した入浴剤は、その名も「福島湯めぐり温泉の素」。現在9種類の県内の「温泉の素」があります。
この温泉の素を作ったきっかけの一つが、新型コロナウイルスでした。
「いまは旅行に行きたくてもなかなか行けない状態が続いているので、自宅で温泉気分を味わってもらえれば、と思って…。」
ではどのくらい入浴剤の湯が温泉に似ているのか、実際に入ってみましょう!
この温泉の素を作ったきっかけの一つが、新型コロナウイルスでした。
「いまは旅行に行きたくてもなかなか行けない状態が続いているので、自宅で温泉気分を味わってもらえれば、と思って…。」
ではどのくらい入浴剤の湯が温泉に似ているのか、実際に入ってみましょう!
岳温泉のヒマラヤ大通り(県道386号)沿いにある「佐藤物産館」(右端)。 |
入浴剤を企画・開発した佐藤物産館のご主人、佐藤さん(撮影時のみマスクをとって頂きました)。 |
という事で今回取材にご協力頂いたのが、岳温泉「mt.inn(マウントイン)」です。
こちらは二本松の色々なアクティビティーを楽しむ人の起点となる宿で、安達太良山(あだたらやま)の登山を楽しむ人や、ドリフトの聖地「エビスサーキット」にやってくる国内外のお客さんなどが利用します。客室が40室もあるそうです!
こちらは二本松の色々なアクティビティーを楽しむ人の起点となる宿で、安達太良山(あだたらやま)の登山を楽しむ人や、ドリフトの聖地「エビスサーキット」にやってくる国内外のお客さんなどが利用します。客室が40室もあるそうです!
今回ロケにご協力頂いた、mt.inn(マウントイン)。 |
ロケした2月25日には、吊るし雛などがロビーを彩っていた。 |
因みに岳温泉は安達太良連峰の一つ、鉄山に湯元があります。佐藤さん曰く、
「昔はその湯元の近くに温泉街があったんです。ところが鉄山の一部が崩れて温泉街が被害に遭って、二本松藩が麓に温泉街を整備し直したんです。」
その後何度も焼失・再建などを経て、現在の岳温泉街があります。
現在の岳温泉は、その湯元から湯樋で温泉を引いていますが、その距離何と約8キロ。長い湯樋を伝って、湯が麓まで下りてきます。その湯樋が詰まらないように、湯守(ゆもり)と呼ばれる人が湯樋にたまる湯の花を定期的に落とします。落とした湯の花は、岳温泉の湯を濃い白色に変えます。地元の人は、それを「ミルキーデー」と呼んでいるのです。
そのミルキーデーとなった、マウントインの湯がこちら。
「昔はその湯元の近くに温泉街があったんです。ところが鉄山の一部が崩れて温泉街が被害に遭って、二本松藩が麓に温泉街を整備し直したんです。」
その後何度も焼失・再建などを経て、現在の岳温泉街があります。
現在の岳温泉は、その湯元から湯樋で温泉を引いていますが、その距離何と約8キロ。長い湯樋を伝って、湯が麓まで下りてきます。その湯樋が詰まらないように、湯守(ゆもり)と呼ばれる人が湯樋にたまる湯の花を定期的に落とします。落とした湯の花は、岳温泉の湯を濃い白色に変えます。地元の人は、それを「ミルキーデー」と呼んでいるのです。
そのミルキーデーとなった、マウントインの湯がこちら。
ヒマラヤ大通りには、岳温泉を引いた宿が並ぶ。 |
乳白色の酸性泉で、硫黄の香りが立ち込めます。マウントインの場合は、熱め・ぬるめの2つの浴槽で楽しめます。8キロに渡って湯樋を流れる為に、湯もみされた状態なので、肌に優しい、それでいてつるっとする感じのお湯なのです。
mt.innの浴槽は熱め・ぬるめの2つの浴槽がある(こちらは熱めの方)。 |
ぬるめの浴槽につかる私(奥にいるの、分かりますか?) |
それを再現したのが、「福島湯めぐり温泉の素」シリーズの1つ、「二本松岳の湯」です。
これを盥の湯に溶いてみると…あらあら乳白色のお湯になり、びっくりしたのは色だけでなく香り。マスク越しにも硫黄の香りがするじゃないですか!しかも暫く触っていると、つるっとした肌触り感も楽しめます。
「硫黄は浴槽を傷めない程度に、香料として入っています。」
これを盥の湯に溶いてみると…あらあら乳白色のお湯になり、びっくりしたのは色だけでなく香り。マスク越しにも硫黄の香りがするじゃないですか!しかも暫く触っていると、つるっとした肌触り感も楽しめます。
「硫黄は浴槽を傷めない程度に、香料として入っています。」
岳温泉を再現した「二本松岳の湯」。 |
お湯に溶くと、ミルキーデーの日の岳温泉のよう。 |
因みにこちらは嘗て岳温泉で売られていた「湯の花」。これは成分が強くて浴槽を傷める恐れがあるので、現在は販売されていないそう。
裏を見ると、実際の湯の花そのままなので、その日の内にお湯を抜くよう書いてあります。
裏を見ると、実際の湯の花そのままなので、その日の内にお湯を抜くよう書いてあります。
昔売られていた岳温泉の「湯の花」。そのものずばりを販売していた。 |
成分が強すぎて、今は販売されていない。 |
こういった温泉を再現したものが、現在ほかにも8種類。それぞれに再現すべく、夜な夜な自宅の浴槽で研究していると教えてくれたのが、佐藤さんの奥様。
「主人が入る前に、家族が(普通の)入浴剤を入れてお風呂を楽しんじゃう時があって、その時は研究の邪魔をしちゃっていますね。」
「主人が入る前に、家族が(普通の)入浴剤を入れてお風呂を楽しんじゃう時があって、その時は研究の邪魔をしちゃっていますね。」
入浴剤を企画・開発したご主人と奥様。 |
佐藤物産館は、9つ全ての入浴剤が手に入る。 |
ここまで温泉の素に入れ込む理由は、単に新型コロナウイルスだけではありませんでした。
「福島が温泉地、というイメージがまだ(全国的に)薄い気がするんです。もっと知ってもらう意味でも、『温泉の素』を切っ掛けに福島県や福島の温泉に興味を持ってもらえたらと思ったんです。」
環境省の温泉利用状況(令和元年度)によると、温泉地数は136と全国4位。源泉総数は800で全国8位と、福島県有数の温泉地でもあります。
ただ「温泉の素」を企画・販売するには、温泉地やその旅館などを回り、きちんと理解や了承を得るなど苦労がありました。一方できちんと話を通した分、温泉の素を置いてくれる旅館も増えました。
「福島が温泉地、というイメージがまだ(全国的に)薄い気がするんです。もっと知ってもらう意味でも、『温泉の素』を切っ掛けに福島県や福島の温泉に興味を持ってもらえたらと思ったんです。」
環境省の温泉利用状況(令和元年度)によると、温泉地数は136と全国4位。源泉総数は800で全国8位と、福島県有数の温泉地でもあります。
ただ「温泉の素」を企画・販売するには、温泉地やその旅館などを回り、きちんと理解や了承を得るなど苦労がありました。一方できちんと話を通した分、温泉の素を置いてくれる旅館も増えました。
福島市の土湯温泉を再現した「土湯の湯」。 |
鉄泉の良さを再現、「聖石の湯」。 |
「岳温泉でも、岳温泉の入浴剤だけを買っていくお客さんは少なくて、大抵ほかの2~3か所も一緒に買っていかれます。」
岳温泉なのに、岳温泉以外のところの「温泉の素」を並べているのも、考えてみれば珍しい話です。うちで「二本松岳の湯」に入って岳温泉を思い出し、ほかの温泉の素ではその温泉への思いを巡らせたり、次に行ってみたい温泉を探したりするのでしょう。
また東京に住む子どもに送るからと、買っていく地元の人もいるそうです。実際に二本松市のお隣、大玉村の温泉施設では、温泉の素「大玉の湯」と幾つかの「温泉の素」も販売していて、実際売れているそうです。
詳しくはこちらをクリック。
岳温泉なのに、岳温泉以外のところの「温泉の素」を並べているのも、考えてみれば珍しい話です。うちで「二本松岳の湯」に入って岳温泉を思い出し、ほかの温泉の素ではその温泉への思いを巡らせたり、次に行ってみたい温泉を探したりするのでしょう。
また東京に住む子どもに送るからと、買っていく地元の人もいるそうです。実際に二本松市のお隣、大玉村の温泉施設では、温泉の素「大玉の湯」と幾つかの「温泉の素」も販売していて、実際売れているそうです。
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佐藤物産館の入浴剤売り場。 |
二本松の酒売り場には、輸出用というレアな酒が置いてある。さすが地元だ。 |
「この温泉の素をきっかけに、色々な温泉に興味を持ってもらって、新型コロナが落ち着いたら福島県の豊かな温泉を楽しんでほしいという願いを込めています。」
と話す佐藤さん、実は既に別のところの「温泉の素」も開発中だとか。近く10種類目の温泉の素が登場するでしょうか?そして福島県内のどこの温泉地の「素」なのか、それは発売までのお楽しみです。
ただこちらの佐藤さん、ほかにも温泉地になくてはならないものを作っています。その一つが「とろんたま」。温泉卵なのですが、ただの温泉卵ではないのです。お取り寄せも出来る「とろんたま」とは?(つづく)
つづきの「新たな食感の温泉卵『とろんたま』 そこに込めた温泉愛と福島愛」は、こちらをクリック。
と話す佐藤さん、実は既に別のところの「温泉の素」も開発中だとか。近く10種類目の温泉の素が登場するでしょうか?そして福島県内のどこの温泉地の「素」なのか、それは発売までのお楽しみです。
ただこちらの佐藤さん、ほかにも温泉地になくてはならないものを作っています。その一つが「とろんたま」。温泉卵なのですが、ただの温泉卵ではないのです。お取り寄せも出来る「とろんたま」とは?(つづく)
つづきの「新たな食感の温泉卵『とろんたま』 そこに込めた温泉愛と福島愛」は、こちらをクリック。
「とろんたま」を撮影用に割る佐藤さん。 |
このたれがまた美味しい。 |
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