2023.07.13
Bhut Jolokia
『ゴジてれChu!』木曜恒例、宮城と結ぶ「バンデス×Chu!」のコーナー、今回はアナウンサーの回しがきかず、「代打オレ!」で私がリポートしてきました(最近は、スタジオを飛び出してお伝えする「キャラバン」用のロケや高校野球の取材等で、アナウンサーが結構出払っているのです)。今回は「ユニークキャラで町の新たな特産?『唐辛子』をPR」という事で、激辛なブートジョロキアと、それを使ったカレーを取材しました。
会津産ブートジョロキアを使ったカレーが登場! |
辛さや味わいの違う全5種類。パッケージは劇画調のイラストだ。 |
会津若松市の「会津ブランド館」には、会津17市町村の名産品が並びます。
会津若松市にある「会津ブランド館」。 |
店内は会津17市町村の名産品の数々。 |
そんな中、一昨年登場したのが会津産のブートジョロキュアを使ったレトルトカレー「辛杉家(からすぎけ)の憂鬱」全5種類(各500円)です。会津ブランド館」の館長に話を伺うと、
「激辛ブームなので、それにのって会津で何か作れないかと考えて…。」
そのヒントとなったのが、平田村です。
「激辛ブームなので、それにのって会津で何か作れないかと考えて…。」
そのヒントとなったのが、平田村です。
赤べこの箸置きが可愛い♪ |
新たな会津の名産品を目指す「辛杉家の憂鬱」。 |
平田村は「道の駅ひらた」は、地元産のハバネロを使った激辛商品で村おこしをしています(なぜ生産が盛んになったのか、そのエピソードはこちらから)。
道の駅ひらた。ハバネロで地域おこしをしている。 |
地元産ハバネロを使ったカレーなどの商品。種類が多い。 |
「道の駅ひらた」が生産農家からハバネロを購入し、村の特産として激辛商品を作り、ブランド化して販売する…、その形式を会津でもやってみようという試みです(テレビ取材用に、「道の駅ひらた」とハバネロの生産農家にもお邪魔してきました。その様子はこちらをクリック)。
右が実際のハバネロ。 |
ハバネロ商品を食べて、ハートに火をつけろ!(でも気を付けろ!) |
「最初に『辛杉家』という設定を作ったんです。そうしたらメンバーから色々なアイデアが飛び出して、この5種類のカレーにしようと決まったんです。」
実は設定から商品が具体的に決まるという、通常とは逆の手順で生まれた商品なのです。
実は設定から商品が具体的に決まるという、通常とは逆の手順で生まれた商品なのです。
会津ブランド館のカレー売り場には、辛杉家のポスターも。 |
こちらが設定から生まれたキャラクター(画像提供:会津ブランド館)。 |
「折角独自のものを作るなら、辛い材料も会津のもので何か出来ないかと考えて、お願いして今回のカレーの原料を作ってもらったんです。」
平田村がハバネロなら会津ブランド館は別の辛さで!という事で、白羽の矢が立ったのが磐梯町の農家でした。
平田村がハバネロなら会津ブランド館は別の辛さで!という事で、白羽の矢が立ったのが磐梯町の農家でした。
「辛杉家の憂鬱」の辛子を生産している磐梯町の畑。 |
こちらが辛子。その名も「ブートジョロキア」。 |
ブートジョロキアを栽培して3年目と言うこちらの農家の方は、元は地域おこし協力隊で関東から会津に来ました。
「元々スキーなどで会津には来ていて、それで魅力を感じて地域おこし協力隊として参加して、ここ磐梯町で新規就農しました。」
ではブートジョロキアを育てるきっかけは?
「元々スキーなどで会津には来ていて、それで魅力を感じて地域おこし協力隊として参加して、ここ磐梯町で新規就農しました。」
ではブートジョロキアを育てるきっかけは?
生産農家の方。スキーなどで来ていた会津に親しみを持っていたそう。 |
花芽が出来始めている。いずれは辛~い実が…。 |
「その前に唐辛子を育てていたんですが、『同じ唐辛子を育てるなら、ブートジョロキアを育てない?』と会津ブランド館から声を掛けて頂いたんです。」
ブートジョロキアを生産し、それを会津ブランド館が購入する約束をもらい、生産に踏み切りました。暑い地域の植物なので、種や苗は温度管理をした中で育て、或る程度の大きさになってこちらの畑に植え替えます。
「ここは水はけが良い土なので、唐辛子を育てるには適した土なんです。」
ブートジョロキアを生産し、それを会津ブランド館が購入する約束をもらい、生産に踏み切りました。暑い地域の植物なので、種や苗は温度管理をした中で育て、或る程度の大きさになってこちらの畑に植え替えます。
「ここは水はけが良い土なので、唐辛子を育てるには適した土なんです。」
これから育つとこうなる。 |
赤が眩しいぜ!(画像はともに会津ブランド館提供) |
植え替えて1か月、空梅雨で無い限り水撒きは要らないそうで、早ければ来月から収穫。
「実で4~500kg収穫出来れば。粉末にすると100kg位になると思います。自分の収穫したものが商品となっていろんな方に食べて頂けるのは嬉しいですね。」
こうして地元会津産のブートジョロキアに平田村産のハバネロを加え、激辛カレー「辛杉家の憂鬱」は生まれたのです。
「実で4~500kg収穫出来れば。粉末にすると100kg位になると思います。自分の収穫したものが商品となっていろんな方に食べて頂けるのは嬉しいですね。」
こうして地元会津産のブートジョロキアに平田村産のハバネロを加え、激辛カレー「辛杉家の憂鬱」は生まれたのです。
ブートジョロキアの収穫(素手で持たないあたりがリアル)。 |
危な~い!(ともに画像は会津ブランド館提供) |
そこで、辛さの違う「辛杉家の憂鬱」のカレー3種類を、生産農家と販売する会津ブランド館の館長にも実際に食べて頂く事にしました。実は館長は「食べた事が無いんです…」、そして生産農家も「試作段階は食べた事があるんですが、完成品はまだなんです」。何と今回の放送企画で、生産農家も館長も(そして私も)「辛杉家」のカレー初試食です。それでは食べて頂きましょう!
では実際に「辛杉家の憂鬱」を食べてみよう。まずは「漆黒のビーフカレー」。 |
右上に辛さ7と。ブートジョロキアが7つ並ぶ。 |
まずは「次男『辛杉シン』漆黒のビーフカレー」(辛さ7)。辛さとしては辛杉家シリーズでは一番辛さの弱い激辛です。
食べると…辛いのですが、ルー自体に旨味があって美味しい! 牛肉もとろっとするまで煮込んであります…でもその分中まで辛みが染みていて、美味さと辛さがどこまでも絡み合います。館長は、既に「辛いですね。」とほほの肉がぴくぴく。農家の方も「結構ききますね。」
食べると…辛いのですが、ルー自体に旨味があって美味しい! 牛肉もとろっとするまで煮込んであります…でもその分中まで辛みが染みていて、美味さと辛さがどこまでも絡み合います。館長は、既に「辛いですね。」とほほの肉がぴくぴく。農家の方も「結構ききますね。」
漆黒…ではないが、黒みがかった濃い色のカレーだ。 |
よく煮込んである牛肉。辛さも中までしみこんでいる。 |
続いては「末っ子『辛杉ララ』魅惑のタピオカカレー」(辛さ8)。
食べると、先程のビーフカレーよりも辛さが強いのが分かります。農家の方は「タピオカが弾けると、辛味が増しますね。」タピオカで甘さが辛みを和らげるのかと思いきや、逆効果…いえいえ、効果的に舌の痛点を刺激してきます。
食べると、先程のビーフカレーよりも辛さが強いのが分かります。農家の方は「タピオカが弾けると、辛味が増しますね。」タピオカで甘さが辛みを和らげるのかと思いきや、逆効果…いえいえ、効果的に舌の痛点を刺激してきます。
魅惑のタピオカカレー。 |
タピオカがしっかり入っているが、辛さはあまり和らげてくれないか。 |
ただ私の感想としては、先程のビーフカレーよりも酸味も加わって旨味的にはライトな感じ。またほろほろとほどける鶏手羽と合わさって、美味しくいただけます。ただ旨味はライトな感じでも、辛味は確実にヘビーさを増しています。館長は「暑さ以外の汗が…。」と、きつそうです。
こちらがそのパッケージ。 |
やはり辛さ8だけの事はある。 |
続いては「母『辛杉蜜子』人妻グリーンカレー」(辛さ10)。見た目は普通のグリーンカレーで特別辛そうには見えませんが、食べると喉に来る辛さ。前の2つとは明らかに辛さの度合いが違います。ひりひり来る辛さです! この点で館長と私は同意見だったのですが、
次は、人妻グリーンカレー。人妻を強調するのはなぜ? |
見た目は美味しそうで、そんなに辛そうには見えない。 |
違う感想を持ったのは生産農家の方。これまで辛い辛いと食べていたのに、「ココナッツミルクのマイルドさがあって一番食べやすいです。これなら食べられます。」と太鼓判。辛さは10なのですが、味の好みで食べやすさの感じ方は人によって違うようなのです。これもベースのカレーが美味しいから、ですね。
辛さ10でも、味によって辛さが耐えられる場合も。 |
ベースのカレーの味もしっかり工夫しているのが分かる。 |
私は「人妻に手を出すと痛い目に遭う辛さ」だと感じました。だから一番辛い「夫『辛杉ジョロキュア』天罰カレー」(辛さ30)は、人妻に手を出して次は天罰にあう…というネーミングなのでしょうか。だとしたら、座布団一枚⁉ ただ3人共通して、「辛さ30は無理」との結論に至りました。
人妻に手を出すと… |
天罰ご主人が待っていた!? |
因みに生産農家の方は現在シャインマスカットも育てていて今年は8月末にも収穫できるそうですが、嗚呼そのシャインマスカットで口の中の辛みを和らげたい!と思うのでした。
ブートジョロキアの畑で生産農家(左)、会津ブランド館館長(中央)と試食をさせて頂いた。 |
マスカットは来月にも収穫できそう。 |
美味しかったので私は3つとも完食したのですが、問題は後味ならぬ後“辛さ”。いつまでも喉や口の中がひりひりと辛みが続き、熱く感じました。英語で辛い事をhotと表現する事もありますが、まさに的を射た表現だと思った次第です。
後から聞いてびっくりしたのは、
「このパッケージの絵を描いたのは、会津ブランド館のスタッフなんです。」
後から聞いてびっくりしたのは、
「このパッケージの絵を描いたのは、会津ブランド館のスタッフなんです。」
一皿が少なかったのと味自体はそれぞれ美味しいので、私は辛いと言いながらも完食。 |
この絵を描いたのは、何と会津ブランド館のスタッフだと言う。 |
実は平田村のハバネロのキャラクターを描いたのも、「道の駅ひらた」のスタッフ。図らずとも、地元産品を地元企業が加工して特産品化し、自分のところでブランドデザイン化するところまで同じ。しかも、
「この2階で、『辛杉家』も平田村のカレーも製造しています。」
「この2階で、『辛杉家』も平田村のカレーも製造しています。」
道の駅ひらたの開発したハバネロ商品のキャラクターも、道の駅のスタッフが描いた。 |
ハバネロカレーも、会津ブランド館の2階で製造されていた! |
そういう縁もあって、今回の「辛杉家」シリーズには平田村産のハバネロも使っていたのですね。因みにほかの地元カレーも幾つかは、会津ブランド館が最終的なカレーに仕上げる製造を担っています。
道の駅ひらたのカレーのパッケージの裏。「会津ブランド館」で作られている。 |
会津ブランド館に並ぶ会津の地域ごとのカレーも、製造を担ったものが。 |
なおこの「辛杉家の憂鬱」シリーズは、上記4つのほかに「長男『辛杉シゲキ』豚角煮爆裂カレー」(辛さ8)を合わせて5種類。各500円で、会津ブランド館で買えるほか、Amazonでもお取り寄せできます。
長男のシゲキも忘れるな! |
見た目は普通のカレーだから、気を付けろ! |
因みに会津ブランド館には、「辛杉家」シリーズの激辛ラーメン版2種(辛さ8と30)も新たに登場、両方買えば「カレーとラーメンのセットメニュー」にも出来ますよ。
会津ブランド館は、年末年始を除いて11時~午後4時毎日営業しています。
会津ブランド館は、年末年始を除いて11時~午後4時毎日営業しています。
実は「辛杉家」にはラーメンも! |
こちらがラーメン「辛すぎInspire」。左が辛さ8の「激」、右が辛さ30の「凶」。各745円。 |
会津ブランド館は会津の特産品などを販売していますが、個人的に一目ぼれした商品が
会津の名品を幾つかご紹介。こちらは会津本郷焼。 |
会津木綿のイヤリング・ピアス。 |
「会津花札」。何とデザインが赤べこや野口英世博士、会津塗りなど会津らしいものに入れ替わっていて、ちゃんと「こいこい」も出来る48枚の花札になっているのです! あまりに愛らしいので、お土産に買ってしまいました…しかも2つ!(1つは実家用に。こういうの、好きだと思うので…。)一つ2200円です。花札が分かる会津好きの方には、たまらない一品だと思いますよ。コンパクトでお土産にも便利だなぁと思いました。
私のお気に入りは、「会津花札」。 |
トートバッグは赤べこ柄。 |
因みに今回は、平田村の「道の駅ひらた」やハバネロ生産農家にもお邪魔してきました。そのこぼれ話は、こちらをクリック。
会津ソースカツ丼のソースや、トマト・えごまのドレッシングも。 |
赤べこの絵ろうそくも(ほぼキャンドルって感じの形)。 |
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